転がる香港に苔は生えない
先日古本屋で購入。
- 作者: 星野博美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 文庫
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97年の香港返還を挟んだ2年間を香港で過ごした日本人の記録。
香港は好きな町で、何回か行ったこともあり、知った気になっていたのだけど、この本を読んで、私は香港について何も知らなかったんだなあ、としみじみ思った。
香港に来る人にも、香港を出て行く人にも、それぞれ事情があり、その事情は私には想像もできなかった。
日本は、今までも日本で、これからも日本で、日本じゃなくなるなんて思ったこともないけれど、もし、これからも日本であるとは言い切れなかったら、途端に心許なくなるんじゃないだろうか。思えば、私は日本はなくならないという前提で生活している。だから、気楽に出てこられたのかもしれない。