男と点と線

微風広場の近くに行ったので、紀伊國屋書店に寄りました。

先日、淳久堂で悩んだ末に買った辞典は置いてなくて、ほっとしました。もしあって、紀伊國屋のほうが安かったら、悔しいじゃない。

山崎ナオコーラの短編集「男と点と線」を購入。帰りのMRTの中で早速ページを捲りました。

最初の短篇の主人公はクアラルンプールで暮らす日本人。
主人公が日本を懐かしみ、

白米、沢庵、胡瓜の浅漬け、鯵の開き、だし巻き玉子、鯛茶漬け、海苔、梅干し、緑茶、大根のおみおつけ、冷奴、鯖の味噌煮、ホウレン草のおひたし、筑前煮、卯の花、山芋にオクラとナメコを混ぜたもの、ワカサギの天ぷら。(「慧眼」より抜粋)

とただただ食べ物を羅列するところがあるのですが、「海苔、梅干し、緑茶」のあたりで、涙が。

こちらでは納豆もオクラもカツオだしも手に入るし、そもそもそんなに長く日本を離れているわけじゃないのに、泣いてしまうなんて!
びっくりしました。年ですか。

「梅干し、緑茶」だけだったら涙が出たりしなかったと思いますが、続々と日本の食べ物をあげられ、やられてしまったのかと思います。