日本語世代

台湾は日本が統治していた時期があり、日本語を話せる方がまだいらっしゃいます。

マックで友達に日本語を教えていたら、隣の席のおばあちゃんが興味津々で見てきて、しまいに体を乗り出して教科書を覗きこんできました。

お、おばあちゃん。
一応授業中!

子供のときに触れていた日本語が懐かしいらしく、日本語を話していると嬉しそうに話しかけてくる年配の方は結構いらっしゃいます。

友達とおばあちゃんは台湾語で話していたので何を話していたかはわかりませんが、少し話すとおばあちゃんは席に戻った。
でも、ずっとこっちを見ている(笑
たまに体を乗り出してきて教科書を見る(笑

正直困ったおばあちゃんだよ〜、と思ってたんですが、先に席を立ち帰り支度をはじめ、ちょっとほっとしていると、去り際に私の腕をぐっとつかんだ。

ぎょっとしておばあちゃんを振り返ると、

「お先に。がんばって」

と日本語で言って帰って行ったのでした。

たまに日本語世代の人の話す日本語は本当に美しい、という話を聞きますが、納得しました。

あの場で「お先に」って言葉がすっと出てくる。
そして、言葉が力強い。


という話を家に帰って夫にしたら、「それネイティブの話し方だね。その人日本で育ったんじゃない?」と言うので即否定しました。

なぜなら、日本で育った人なら隣のテーブルを覗き込むようなことはしないだろう、と思ったから。
この無邪気な感じは台湾ならではという気がします。
夫も確かに、とこの意見に同意。

以前にもモスバーガーで食事をしているときに、台湾語でおしゃべりしていたおじいちゃん達が、「行きましょう」とはっきりと言って店を出る場面に遭遇し、はっとしたことがありました。

普段は忘れてるけど、昔ここは本当に日本だったんだなあ、と歴史を実感します。